2015/07/06

田中真吾さんレクチャー

今回は先日行われた田中真吾さんのレクチャーの様子をお伝えしたいと思います。

田中真吾さんは洋画コースの卒業生であり、現在は洋画の非常勤講師として1年生を教えていただき、過去には洋画コースの助手もされており、非常に洋画コースと関わりの深い作家さんです!

そんな田中さんに学生時代の作品から現在の作品に到るまでの紹介の意味も込めたレクチャーを1年生を対象に、して頂きました!

田中さんは火を扱い制作する作家さんです。
学生時代から火を扱い始めその表現方法は様々です。





 美術の道に入るきっかけとなった作品や、学生時代の作品や展示をお話頂きました。











 
 こちらは学生時代から現在も進化し続ける「trans」のシリーズ
何枚にも貼り重ねられた紙を燃やすことで、花びらのような独特な形態へと変化させた作品です。
シリーズ名の「trans」は「transform」「translation」等なにかが変化する時に使われる英単語の頭文字から付けられています。












こちらはここ5年ほど前から始まった「re-trans」のシリーズです。
今まで作ってきた作品の部品や拾った廃材を使い、分解-再構築をくりかえし、自分の意図がなるべく干渉しない上で制作された作品です。
「trans」のシリーズの頭に「re」を付けこれまでのものを乗り越える意図が込められています。




 上のシリーズに加え写真を扱った作品も制作されており、こちらは火を対象に多重露光と長時間露光の手法を使い火が点いてから消えるまでの間を一枚に収めています。



その他卒業後に制作を続ける為のアトリエの話など、大学にいる内での活動や、卒業してからどのように作家として生きていくのかなど、学生にとって非常にためになるお話をしていただきました!

そんな田中真吾さんは現在京都の円山公園内にある現代美術のギャラリー「eN arts」にて個展を開かれていますのでぜひ足を運んでみてください!
ギャラリーHP  www.en-arts.com/

田中真吾さんありがとうございました!

3年生合評

6月の終わりに3年生の二回目の合評が行われました。
3年生は引き続き自分でテーマを見つける自由制作により作品を作っています。

では作品を紹介していきたいと思います。


何もテーマにせず実家の猫を描いた作品です。
テーマを決めずとも壮大な雰囲気が出ています。

人とのかかわり合いをテーマに作品を作り続けた学生の作品です。

油絵に苦手意識が出てきた時に好きな画材で思い切りよく描いた作品です。
鉛筆により緻密な描写がされています。



世の中の女性の立場をテーマに作られた作品と、その合間に息抜きとして作られたラクガキてき作品です。
作られた画面と作家の思い切りが出た画面の対比が面白いです。

抽象をテーマに肉の断面を観察し制作された作品です。



 家族との焼き肉の場面を描いた作品と虎を描いた作品です。
虎の方の作品には普段絵には使われない無数の既製品が埋め込まれ、独特のマチエールが生まれています。
描き方は違いますが両方が同じ作者だと感じる画面作りです。

 自分の弟を描いた作品です。
陰影のコントラストが強い画面からはその人物が放つ空気感を感じさせます。

写真を用い様々な表現を試している学生の作品です。
写真のポジとネガを一つの画面に構成しています。


枕に乗ったケーキが空を飛ぶ不思議な画面の作品です。
画面に寄ると夜の街の風景が緻密に描写され、画面に緊張感を持たしています。


地元の町の風景を描いた作品です。
油絵とドローイングの両方を出しています。意図したことではない紙のシワがいい味を出しています。

 無意識をテーマにキャンバスをパレットとして使い、その結果表れた画面を作品として提示しています。

 これまでの制作に加え背景を描くことに挑戦作品です。
画面の人物が全て意図せず本人と似てきているそうです。

 自分の弟の小さな時をデフォルメして描いた作品です。
油絵を使い暖かみのある画面になっています。



 家族の中の女をテーマに沢山の表現を試みている作品です。



前回の合評に引き続き同じテーマで制作を続けたものや、ガラッとやることを変えてきたもの、さらに発展させたものなど様々でした。

3年は自分はこれだと決めすぎるにはまだ速い時期でもあります。
日々の制作の中でこれから付き合い続けれるようなテーマの欠片をみつけていってください!

3年生の皆さんお疲れ様でした!

「絵画から立体へ」合評

絵画と立体の違いは何だろう。絵画を立体へと展開するとどうなるのか?絵画に厚み(物質生)がもたらせると何が変化するのか?どこまでが絵画でどこからが絵画でなくなるのか?通常、絵画は画像であり、絵画空間はカンヴァスの全面に限られる。
一方カンヴァスの全面に具象的あるいは抽象的なイリュージョン(幻影)を画像として描くのではなく、 絵画を現実世界に確然と存在する物体としてとらえる作品もある。
(中略)
多様で分かりにくいとされる現代の芸術作品だが、難しく考えることなく自分なりに作品を作ってもらいたい。現代の立体作品の代表的な傾向を知り、特に彫刻やインスタレーション作品の特質や性格、そして素材の持つ意味や空間設定の絵画との違いについて学ぶ。

 

この導入がなされ2回生は今までの描く課題とは違う立体作品を制作する課題に入りました。
上にもあるようにどこからが立体作品なのか?
今まで描いてきた平面作品もキャンバスの上に絵の具を盛り上げた立体物といえるのではないか?絵画と立体の境は紙一重で学生たちもそこの問題点を意識しながら制作に取り組んでいきました。

それでは少しですが作品を紹介していきたいと思います。



自分の身体を使い自らを立体作品として見せています。


ペットボトルとロウソクを使った作品です。

ジオラマ的な作品です。鏡を使うことで奥行が感じられます。


校内の土を使い制作した作品です。


 本物の林檎を使い着色等の加工がなされています。
普段見る林檎とは違う見え方により不思議な違和感が生まれています。


 新聞紙を使い身体の型を取り制作された作品。
階段をのぼり上から見ることで身体であることがよくわかる展示になっています。


部屋で本を読んでいる時の感覚、雰囲気を立体として表現した作品です。


自分の足を粘土で忠実に再現した作品です。
断面の表現もなされています。


 ガラスを割り、その破片を組み合わせた作品です。



 使わなくなった衣服を使い何本もの紐にしている作品です。
基本的に触れてはいけない作品が多いなか逆に触れてもらう為に制作した体験型の作品です。

 自分の手と同級生の手をモチーフに、自分の中の神話をテーマに制作された作品です。




立体と言うことでそれぞれ決まった材料に縛られず、様々なものを使い作品を作っていました。
展示の方法も様々で平面の時とは違う見せ方を試行錯誤している印象を受けました。
今後立体作品を作っていかないとしても一度経験することで今後の平面作品へ何かしらの影響があることは確実です。


二年生の次の課題は「かたちと色」という抽象作品を作る課題です!
今回の課題を踏まえて頑張って下さい!