書架に囲まれた一室、八名の男女が、やや窮屈そうにテーブルを囲んでいる。
という一文から始まる梶田くんの個展は、単純に作品を見るという場ではなく、作家が作った作品とその背景に意識を飛ばしてもらうことを狙った展示となっています。
梶田くんの作品一点一点は、“印刷技術⇔絵画”の関係性を追い求めた作品ですが、今回の展示は作品の制作意図よりも、“作品鑑賞とはどういったものなのか?”という主張が込められています。
本展覧会では作品と作品の間に、梶田くん自身が書いた同タイトルの小説から抜粋した文章が掲示されています。小説の全文は、展示終了後の2008年12月8日(月)15時より、本ブログからのリンクにて公開されます。
梶田雄一朗「塔をめぐる試論」