2011/12/27

展覧会情報

元洋画教員柏原先生、客員教授木下さん、洋画非常勤講師安喜先生、洋画コース卒業生森川穣くんの参加する展覧会の情報です。

『風景の逆照射』

2012年1月6日(金)–1月21日(土)
10:30−18:30
※8(日)9(月)13(金)14(土)15(日)は休廊

1月6日(金)15:30〜 会場にて木下長宏氏による講演があります。
その後、出品者や関係者を交えて、ささやかな会を予定しております。

IPP(Inverse Perspective Project)

これは、美術、思想、宗教、建築、詩歌、科学など、多様な専門家が参加し、<風景>と<人間>の相関関係を捉え直すことで、自然や環境に対する近代的な固定概念を、相対化しようとする試みです。

「風景の逆照射」

ここで言う<風景>とは、自然・環境・世界などと呼び変え可能なものの総称とします。それぞれの地域、時代条件の中で、人間がそれをどう眺め、どう関わろうと願望したかが文化の軌跡とさえ言えると私たちは考えます。 今現在も我々の思考の根幹に根付く西洋近代的ものの考え方は、1990年代半ば以降に起きた一連の出来事により、その更新を迫られています。人類にとっ て、壮年期ともいえる段階に足を踏み入れた今、このことを、<人間>が主体となって<風景>を眺める思考への依存とその限界への示唆として受け止めてみよ うと、このプロジェクトは始動しました。その後、3.11の大震災を経て、<風景>の中にしか生きられない私たちの姿を改めて知らされることとなりまし た。

ここでタイトルが示そうとしているのは、近代的思考ベクトルと異なる次元に立ち、<人間>と<風景>の相関関係を逆転させようとする思索であり、<風景>の中にしか生きられない私たちが謙虚さを取り戻すことへの意志でもあります。

遠く起源においては畏怖と尊敬の対象であった筈の<風景>の側から、その中の『偶然の滞在者』としての私たちの意識の所在とその身体感について改めて浮かび上がらせ、次世代の暮らしに繋がる新しい視座を探るきっかけとなればと思います。

IPP 実行委員会(林ケイタ/安喜万佐子)


京都精華大学ギャラリーフロール
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