2009/07/13

制作風景

先ほどの山城君と背中合わせのブース。黙々とキャンバスに向かう背中越しに、豚毛がキャンバス布をこする音が聞こえてきます。

同じく3年生の午居君は昨年末から、一貫したテーマで作品制作に取り組んでいます。


全体を確認しては筆を進めることの繰り返しです。


アルファベットの“a”がブレながらかろうじて形をとどめています。

助手 Q:「何を作っているのですか?」
午居 A:「アルファベットを連続して描くことから展開をしています。同じものを連続させることで、本来持っている意味性や形が崩壊していくことに着目しています。」

ゲシュタルト崩壊”とでも言うのでしょうか。本人曰く、小学校の漢字練習帳に同じ文字を何行も書き続けたときにふと感じる奇妙な感覚から始まっているそうです。このことを主題にしてから半年、ずいぶん画面が深さをもって立ち上がるようになってきました。