前期の授業が終わり、ようやく慌ただしさも一段落しましたが、オープンキャンパスやAO入試など、まだまだ夏のイベントが控えている今日この頃。
久しぶりに院生の授業風景です。
少し前のことになりますが、6月末に佐藤先生のお知り合いで、量子物理学を学んでおられる森川亮さんが院生の授業にゲスト講師として来てくださいました。
量子物理学と聞くと芸術とはかけ離れた分野と思われますが、話を聞く学生や教授は普段なかなか聞く機会がない理数系の話に興味津々でした。
しかし、いくら興味を持てどやはり理数系には素人同然の学生たち。
そういう学生たちにどう説明すれば良いか、森川さんも苦労されていました・・・
ホワイトボードに図を書きながら、高校生の復習のような段階から少しずつ話を進めてくれます。
この日話してくれたメインの話題は「現代物理がぶつかる壁」。現代物理が抱える行き詰まりについて話してくださいました。
ホワイトボードのこの図、ぱっと見はチンプンカンプンですが、ある程度基本的な知識を教えてもらった後ではスッキリと読めるようになりました。
流石理数系。
一通り話していただいた後は、教授と学生も交えて色々と質問に答えて下さいました。
他分野のことに興味を持つのはとても大切なことなので、学生にとっては貴重な経験になったと思います。
森川さん、お忙しい中有り難うございました。
2011/07/28
2011/07/26
1年生合評 -自画像と皮膚-
7月19日、接近する台風に緊張する中、1年生前期最後の合評が行われました。
今回の合評では-自画像と皮膚-の作品を提出していただきました。
この作品は以前紹介した『絵具づくり』という課題で制作したものです。
イーゼルの上に乗っている自画像と、その足下にある皮膚の作品は、『絵具づくり』で作ったそれぞれ違う『絵具』を使用して制作しています。
・土を採取することから始めた完全手作り絵具『ロー精華』『バーント精華』
・絵具メーカー協力により制作した『手づくり油絵具3原色』
この2種類の手づくり絵具を、自画像と皮膚のいずれかにそれぞれ分けて使用して制作しました。
絵画を形作る最も重要な画材『絵具』のルーツを知ることにより、絵画が時代の流れの中でどのような変遷を遂げてきたかを、それぞれ考えていただきました。
かつては画家の数だけ存在していた絵具。
絵具を制作するというのは作品を制作する上で重要な作業でした。
しかし、現在は市販されている絵具を使用することによって、絵画の基礎を共有しています。
その上で、作った作品は本当に『個性』と呼べるのでしょうか。
今回は大学入学後最初の着彩課題で、ようやく着彩できるということに感激している生徒が沢山いました。
自身で作った絵の具を使用して着彩するということもあり、使用し難い箇所もあった中、それぞれ思い思いの作品を制作していました。
1年生の皆さん、前期の授業お疲れ様でした!
学生生活はあっという間ですので、夏休みもそれぞれ有意義に過ごして下さい!
また後期授業でお会いするのを楽しみにしてます!
2011/07/25
The 3rd Title 後期
先週終了した『The 3rd Title』の後期展示風景です。
前回の記事でも紹介させていただいた塩田千春さんの講演会も含めて、とても内容が充実した展覧会になりました。
まずは1Fフロアの展示。
今回は例年よりもインスタレーションや立体のような作品が少なく、ほぼ平面作品で構成された展覧会となっていました。
しかし、ただ壁にかけるだけではなく、中にはこのように窓にドローイングを貼ったような展示も。
こちらは2Fに続く階段の踊り場の展示です。
1点だけではなく、複数点での展示もチラホラ。
こちらは2Fフロアの展示。
手前にあるグレーっぽい作品は3年生の宮本君の作品。
近寄って見ると、サインペンのみで細かく書き込まれています。
こちらは中国からの留学生の王君の作品。
実際に学生にモデルを頼んで制作していました。
そして学生による2回目の討論会。
塩田さんの講演会を経験したこともあってか、1回目の討論会より参加した学生が多かったようです。
展覧会を企画することは、作品を作るのとは違った労力がかかります。
しかしそういった経験も、この先制作を続けていく中で必要となってくる力です。
彼らは自分たちで展覧会を企画してみてどうだったのでしょうか?
これからの活動の中で今回の経験が活かされるのが楽しみです。
2011/07/18
塩田千春さん講演会
7月15日に客員教授の塩田千春さんによる講演が行われました。
塩田千春さんは精華大学洋画コースの卒業生で、卒業後ドイツに移住し現在は世界各国で活躍されている現代美術作家です。
今回の講演は、
『表現し続けるために 〜作家の経済的自立をめぐって〜』というテーマで行われました。
作家として生きていく上で軽視されがちな現実等を、塩田さん自身が大学時代に感じた事や卒業後から現在に至る迄に経験した事を交えながら話していただきました。
オークションで美術作品がどのように扱われているか、また、そこに作家がどのように関わっていけるのか等を実際の映像を交えながらお話いていただきました。
卒業を間近に控えた学生には特に興味深い話だったのではないでしょうか。
講演後、質疑応答の時間では学生からの沢山の質問に答えていただきました。
今回の講演の内容を踏まえた上で、学生の質問もより現実的なものが多く見受けられました。
講演終了後、塩田さんに現在開催中の3回生グループ展を観ていただきました。
グループ展を観ていただいた後、洋画コース3回生の有志達により開催された討論会に参加していただきました。
討論会では、事前に3回生同士で話し合ったテーマについて、塩田さんを交えて再度ディスカッションしました。
今現在美術を学んでいる学生が抱えている悩みについて、学生当時の自身に重ねて丁寧にお話しして下さいました。
生徒達にはとても実りのある時間になったと思います。
塩田さん、今回はお疲れのところ長い時間お付き合いいただき有り難うございました。
2011/07/13
The 3rd Title 前期
毎年行われている洋画コース3年生による展覧会。
今年は展覧会名を『3P展』から『The 3rd Title』に変え、会期も年末から前期末に変わりました。
この展覧会は先生からアレコレ指示されるわけではなく、学生が主体となって場所の確保や展示方法などを決めていきます。
クラス全員を前期と後期に振り分け、先ずは前期の学生の作品を搬入です。
慣れない搬入で、色々と手こずっていましたが、前期も後期も関係なくクラス皆で搬入していました。
そして、苦労の末仕上げた前期メンバーの展示風景です。
こちらは1F。
こちらは2Fです。
展示を前期と後期の2回に分けたことで、学生一人一人に充分なスペースがありました。
しかし、今回の3年生展、展示を行うだけではありません。
「学生による討論会」そして討論会を踏まえた上で、15日に行われる作家の塩田千春さんを招いての「トークイベント」が企画されています。
これらも学生が自主的に企画したイベントです。
まずは前期の搬入を終えて、1度目の討論会です。
この場に先生達はおらず、学生だけで自分たちの考えた議題について話しています。
先生達がいないことで、同年代同士、腹を割って話せたみたいですが、同時に話すことの難しさ、伝えることの大変さを実感したようです。
成果はすぐに表れないかもしれませんが、まずは第1歩、面白い試みになればと思います。
そしてこちらは本日行われた合評の様子。
前期の締めくくりの合評はゼミ毎に行われました。
この合評が終わったら、後期の作品と入れ替え作業です。
展示、討論、合評ととても慌ただしい日が続きますが、残り半分も頑張ってもらいたいです。
ポートフォリオレクチャー
先日、助手の田中さん主催による『ポートフォリオレクチャー』が行われました。
『ポートフォリオ』とは、『紙ばさみ』や『個人の作品集』という意味です。
美大では主に個人の作品集を指します。
ギャラリーの方に見ていただいたり就職活動で提出したりと、美大生にとっては学生生活の結晶であると同時に、名刺代わりになる重要なものです。
今回のレクチャーは主に2年生を対象に開催されましたが、3・4年生も積極的に参加していました。
ポートフォリオ作成は主に、パソコンのソフトである『Photoshop』『Illustrator』を使用します。
今回のレクチャーは、
『このレクチャーを聞けば必ず一人で出来る』
というコンセプトで開催され、冊子とスライドショーを交えながら実際に作業していただき、とても分かり易く教えていただきました。
助手の田中さん、とても分かり易い冊子とレクチャーありがとうございました。
そしてお疲れ様でした。
『これは保存板や!』
と冊子を奪っていく学生が多発していました…
2011/07/08
展覧会情報
2011/07/07
留学生報告会
じめじめした天気もそろそろ終わりでしょうか。
今週は、去年度の後期に交換留学を経験した学生による留学報告会がありました。
今週は、去年度の後期に交換留学を経験した学生による留学報告会がありました。
皆の前でスライドを見せながら話しているのは、4年生の林さんと東山さん。
林さんはスコットランド、東山さんはフィンランドに、それぞれ3年生の後期に交換留学を経験してきました。
紹介してくれた写真は、向こうの大学や生活していた町の様子から始まり、休暇中に訪れた他の国の風景なども交えて、内容盛り沢山でした。
色々と話たいことがあるらしく、時間内に収めることが大変そうでした。
それだけ大きな経験となったのでしょう。
話を聞いているのは主に2年生の学生です。
2年生の後期には早速留学の面接が始まることになります。
スライドの後、先輩達に積極的に質問をぶつけていました。
今回の報告会は留学を考える良い機会になったのではないでしょうか。
1年生 カルトン作り
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