2012/06/27

自画像と皮膚

一年生の新しい課題は「自画像と皮膚」
日常的に見ているものを描くことで、対象を観察し具体的に描き込んでいきます。
そして、前回の自分で作った絵具クサカベの三原色を使って、絵画作品2点を作ります!

 虫眼鏡を使って、細かな血管やしわを探りながら描きます。

  「皮膚の色って、何色だっけ?」そんな素朴な疑問が浮かび上がってきます。


↑クサカベの岩崎さんの指導のもと作っ ↑土や石を砕いて作った顔料に市販のボンドを
た赤、青、黄の三原色とパーマネント   混ぜ合わせた手作り絵具で描かれた自画像。
ホワイトだけで描かれた自画像。


 市販の絵具とは違う手作り絵具。発色や質感を使いこなすことに四苦八苦しながら、それでも自分が思い描く画面に近づけようと、素材とのやり取りを繰り返しています。
 


2012/06/26

展覧会情報

洋画コース卒業生、海老優子さんの展覧会情報です。

『海老優子展』

2012年7月3日(火)〜15日(日)
12:00〜19:00(最終日は17:00迄)

ギャラリーモーニング
〒605-0034
京都市東山区中之町207
三条通り岡崎広道 南西角
TEL:075-771-1213
URL:http://gallerymorningkyoto.com

2012/06/25

4年生授業風景

清水穣さんに作品のプレゼンを行う版画のオープン科目『造形演習5』。
今回も洋画コース4年生のプレゼンの様子をお届けします。


まずは4年生の宮本君。
2年生の頃からサインペンなどを使って細かい描写の作品を作っていました。






最近は人体や既製品なども取り入れて画面を作るなど、作品も少しずつ変化してきています。



清水さんからその描写力を活かしてこれからどういう方向で進めていくのか、丁寧なアドバイスをもらえたようです。


 その翌週。同じく4年生の渡辺さんです。


渡辺さんはこれまで身の周りの自然に見える色を使って、画面に点を打ち続けたり、線を引いたりとシンプルな作業を積み重ねることで画面を作っていました。

しかし最近は絵本を作ったり、人物の様なシルエットを画面に取り入れたりして新しい作品に挑戦中の様子。


清水さんからもその変化に重点を置いたアドバイスをしてもらえたようで、途中仏像の話が出るなど、様々な視点からの意見をもらっていました。


このプレゼンのように、2年生3年生の作品と並べると自分の作品がどのように変化してきたかよく分るのではないでしょうか。
今回話してもらったアドバイスを活かしながら、今後も新しい作品に挑んでもらいたいです。

2012/06/22

3年生制作風景

今回は久しぶりに3年生実習室の様子です。


生駒ゼミの高原くん。
地図を参考にしながら、俯瞰の視点から見た景色を描いています。
細かい作業を根気強く続けていました。



森本ゼミメンバーの出欠前の様子。
出席をとる時は皆制作の手を止めてリラックスモードです。


こちらは佐藤ゼミのスペース。
2人とも大きなキャンパスに挑戦中です。
授業やゼミの間の時間を見つけて黙々と制作していました。



小松ゼミの吉岡さん。
合評に提出するため「ドール」を制作中。
なかなかのクオリティーです。
自分がしたいことをのびのびやれている感じが伝わってきました。

3年生は7月にゼミ毎の合評が控えています。
どのような作品が仕上がってくるのか、今から楽しみです。

2012/06/20

クサカベレクチャー

今日と明日の二日間、「クサカベ」の岩崎さんにお越し頂き、
一年生は油絵具について基礎から学んでいきました。

1日目
レクチャーのテーマは「絵具の仕組みとその毒性について」

普段何気なく使っている絵具の生産過程を伺ったり、また顔料や画溶液についてそれぞれの特性を教えていただきました。

 2日目
油絵具を実際に作ります。
昨日学んだことを振り返りながら、三原色であるを制作します。
 まずは岩崎さんが工程を丁寧に説明して下さいました。
そして、グループに分れ早速制作開始です!!
第1工程は、練り板の上に顔料と展色材を置き、パレットナイフで練り合わせます。
 続いて、より絵具らしい艶を出すために、練り棒を使って、少量ずつ順番に練り上げます。これがなかなか時間がかかる作業でした。
根気のいる工程が終われば、チューブに絵具を詰めていきます。

学生に丁寧に指導して下さった岩崎さん、手が絵具まみれに。。本当にありがとうございました。
「トン、トン」底をたたいて、空気を抜きます。
最後に専用の器具を使って、絵具が空気に触れないようにしっかりとチューブの底を折畳んでいきます。皆真剣です。
出来ました!! オリジナルのラベルをつけて、唯一の絵具完成です。
 チューブの形もそれぞれに個性があり、絵具の練り具合も少しずつ違います。
画材屋でキレイに陳列されている市販の絵具も同じようにそれぞれ特性を持っています。多様な表現が可能な油絵具だからこそ、そのようなことに気づけることがとても大切なのかもしれません。

今日出来た絵具は、次の課題で実際に使用します。
また次回、ブログで制作風景などご紹介します〜〜!!

 



展覧会情報

2003年に洋画コースを卒業後、2008年東京芸大の大学院を修了された、長島聡子さんの展覧会情報です。

Identify Identities−with wordgraphy−
2012年7月2日(月)ー7月21日(土)
10:30ー18:30 日曜休廊
 
GALLERY FLEUR 京都精華大学ギャラリーフロール
〒606−8588
京都市左京区岩倉木野町137
入場無料
主催 長島聡子 http://satokonagashima.web.fc2.com

2012/06/15

6月オープンキャンパス!

6月の9日10日の二日間、今年2回目のオープンキャンパスが開かれました。



今回の洋画のワークショップのモチーフは果物野菜と石膏など。
そのモチーフを、来ていただいた高校生に油彩や木炭で描いてもらいました。

1日目、佐川先生と生駒先生が受験生にアドバイスをしています。


こちらは入学してからのカリキュラムの説明中です。
まずは1年生でどのような課題をするのか、佐川先生がお話されていました。


2日目の様子です。
朝から大勢の受験生に来ていただけました。
壁に掲示されているのは、去年度の合格作品です。


ワークショップ用のイーゼルと座席も用意した分では足りず、急遽追加するほどの盛況ぶりでした。


手伝ってくれた学生たち(画面左奥)も、受験生の相談にのって色々とアドバイスをしていました。


こちらは受験生のデッサンを見てアドバイスしている森本先生。
1点1点丁寧に見られていました。


 

ワークショップで描いてもらった油絵は持って帰っていただくことも出来ます!
画面がまだ乾いていないので、表面に当たらないように厚紙を巻き、


その上からクラフト紙で梱包します。
最後は取っ手も付けて持ち運び易いようにしてお渡ししています。

このワークショップが初めて油絵を描く機会になる受験生も多いので、人生初の油絵は大事に保管してもらえるのではないでしょうか。


ワークショップも一段落。
道具の片付けをしている学生とアシスタントの馬場さんです。

来ていただいた受験生や保護者の皆さん、ありがとうございました。
次回のオープンキャンパスは7月です。

2012/06/13

4年生授業風景

今回は版画コースの授業『造形演習5』。
オープン科目なので、ここ数年洋画の学生も参加しています。

講師は写真作品の研究や、現代美術の批評などを行っている清水穣さん。
洋画の学生は7-23ギャラリーを使って個展形式で作品を展示して、清水さんにプレゼンを行います。

この日は受講生だけでなく、洋画3年生や大学院生までが作業の手を止めて話を聞きにきていました。


まず最初は4年生の中島さん
墨を使った平面作品やインスタレーションの作品を見せていました。


ギャラリーの床半分を埋める程の作品は、今回のプレゼンに向けて制作したようです。


ポートフォリオまで丁寧にみてくれる清水さん。
辛口な発言もありますが、作品の意図をしっかり汲み取って的確なアドバイスをしてくれます。


その翌週は同じく4年生の小西さんの番。
絵画作品とドローイングが展示されていました。

 


作品毎に様々な描き方を試している小西さん。
その部分に厳しい突っ込みを入れられつつも、どうしていけば良くなるのかをアドバイスしてもらっていました。
清水さんの横で熱心にメモを取っています。


プレゼンが終わってホッと一息の様子。
大勢に囲まれて緊張したと思いますが、普段考えていることが上手く言えたでしょうか。
頂いたアドバイスを元に、更に制作を頑張って下さい。

2012/06/12

日本画小西先生レクチャー



一年生はただいま絵具作りに励んでいます。石や貝殻、割れた陶器などを集め、それを地道に砕きながら顔料を作っています。


今回はその顔料についての特別講義が開催されました。
日本画小西先生にお越し頂き、顔料についてより深く教えていただきました。

なかなか手に入らない貴重な鉱石などがズラリと並びます。
日本画ではこの天然の鉱石を砕き岩絵具として使用します。
細かくなった鉱石には粒子の大きさによって番号がつけられます。番号が小さいほど粒子は大きく、番号が大きいほど粒子は小さくなります。その中でも最も微粒子のものを「白(びゃく)」と言います。粒子が細かいほど色が白く見えることからそう呼ばれているそうです。
「水簸(すいひ)」と呼ばれる、水中での粒子の沈殿速度の差を利用して粒子の大きさを順々に分ける方法を教えていただきました。
てまひまのかかる作業に驚かされます。岩絵具がグラム単位で大切に扱われる理由がよくわかりました。
鉱石を実際に紙に擦り付けると、光の波長が変化し色の明度が変化します。

色を作り出すものは自然の中に多く存在しています。もう一度、身の回りを観察してみると様々なに出会うことが出来るはずです!  
一年生の皆さん!絵具作り明日も頑張りましょう〜〜。