2011/03/31

お世話になりました!!

2010年度も本日で終了ですね。
私ごとではありますが、田中洋喜は3月31日をもって助手の任期が終了となります。

この数年間で、多くの学生たちに出会い、様々な教職員の皆様に助けていただきました。
さらに、ここ洋画コースを中心として卒業生の方々とも知り合い、再会することができ、本当に充実した毎日をおくることができました。


私が関わることになった学生たちに対しては、「もっと深くつきあえたのでは?」と思う学生も多く、助手というよりも、人としての自身の未熟さを噛み締めることがあります。
それにも関わらず、学生たちは常に思考を止めず、彼らの悩みながらも前に進もうとする姿に勇気づけられてきました。
この数年の間の“出会い”は、私にとって既にかけがえのないものとなっています。

彼らに出会えたこと。彼らと対話出来たこと。彼らと馬鹿な話で笑い合ったこと。
思い返せば本当に感謝の言葉しか出てこなくなります。

そしてなにより、この場を与えてくれた洋画コースの先生方、長い間ありがとうございました!
これにてひとまず洋画を退散させていただきます。
明日からの私の幸運を祈っていてください!!

さてさて、来年度からは助手、田中真吾くん(同じ名字なのです)を中心にブログが展開していきます。
これからもどうぞ洋画コース並びに洋画ブログをよろしくお願いいたします!

2011/03/16

展覧会情報

洋画コース2回生、小山あずささんが参加する展覧会の情報です。

『なまもの』美大生5人のグループ展

2011年3月16日(水)-3月21日(月)
12:00-20:00(最終日は17:00迄)

IRORIMURA【89】画廊
大阪府大阪市中崎1-4-15
tel : 06,6376,0593
URL : http://www.k3.dion.ne.jp/-irori-05/

2011/03/08

《燃やす》ワークショップ!

2月19日、京都精華大学では高校生の生徒さんを迎え、いくつかのコースでワークショップが行われました。

洋画コースのワークショップは『紙を燃やして作品を作る』でした。

まず始めに、今回の講師:田中先生の“燃やした”作品の説明や、美術史の中で田中先生のような作品は、どのような文脈から生まれているかのレクチャーです。
よく耳にする印象派やポップアート以外の美術の動向、カラーフィールドペインティング・ミニマルアート・もの派など、ただ単に“描く”以外の表現方法を勉強してもらいました。

写真右手前はアシスタントの学生たち。
君たちは近代美術史のおさらいですね。


そして実技に移ります。
まずはスクエアの木製パネルに画用紙をカットして自由に糊付していきます。
充分に換気をしていても、空中に飛び散るスプレー糊との格闘です。


画用紙を貼り終えたら屋外へ移動。
いよいよ《燃やし》ます。

簡易のガスバーナーを使用して大胆に火をつけます。
幾重にも重なった画用紙と画用紙は圧着されていて、火がついてもしばらく燃えたら勝手に消えていきます。

途中何度も手をとめて、広いところで「次はどこに火をつけるか」を考えます。

そして完成作品!

どの作品も迫力の仕上がりでした!
白く平らだった画用紙が、まるで生き物のようにめくれ上がり、流動的にパネル中を駆け巡っています。

ワークショップ担当の田中先生も
「いやぁ、この自由度の高さはビックリです!」
と驚いておられました。



ドタバタ作業をこなす忙しい一日でしたが、アシスタントの在学生とも仲良くなってもらえましたか?
このワークショップ、一番楽しんでいたのはアシスタントの彼女たちかも知れませんね。

高校生の皆さんもこれからどのような進路が待っているか分かりませんが、今回の作品と同じく、自分の決める方向に自信を持って突き進んでいって下さいネ!

2011/03/03

三面鏡-万華座談-!!

確認したところ、2週間もブログのUPが出来ていませんでした。申し訳ありません。
その原因はこの展覧会、『三面鏡 -万華座談-です。

柏原先生と助手の私、田中の退職に伴い、当然のように“何か”を期待されてしまったのです。
「そのまま二人展をするのもなんだかなぁ」ということで、2年前から洋画コースの教員となられた佐藤先生を巻き込んで“記憶”に残る出来事を!!との企画でスタートした展覧会です。

とはいうものの、3人展が決定したのが1月。この間、授業最終合評やら、卒業制作展やら、ワークショップ(近々そのときの様子はUPいたします)やら年度末はどたばたです。
3人の合い言葉は「地獄を楽しもう」となり、作品制作の時間をなんとか確保する毎日が始まりました。

本展覧会は、3名がお互いに“指令”を出し合い、相手に制作をさせるという、柏原えつとむが行ってきた『Mr. Xとは何か?』の展開としての性質を持っています。
展示会場には机を置いて、出品者3名による“対話”が行われ、それも展示の一部として楽しんでもらおうという企画でした。

柏原:69歳 佐藤:32歳 田中:31歳
夏目漱石の言った“則天去私”とは?

答えが出ずとも、それを考え続けることを形にしようとミーティングを行っているときに、佐藤先生から一枚のメモが提示されました。

《則去私》(3人とも“オヤジ”ですから・・・)

「いいね!」っと、それからの展覧会テーマは則展去私に決まりました。

そして展示当日。2日間という極端に短い展示期間・ブログと口伝えのみという狭い広報活動にも関わらず、多くの方々にお越し頂けました。
中にはお子さん連れの卒業生の方や、あと2週間後が予定日の卒業生まで!!


展示両日のトークの様子。まさに見せ物!
望んだこととはいえ、僕からしたら大先輩から、学生時代に同じ空間で制作してた学年、後輩、そして今の学生たちと、上から下からサンドイッチされた気持ちで生きた心地がしませんでした!写真を良く見ていただいたら分かりますが、脂汗により頭部のテカリが半端ないです。
ちなみに同年代の佐藤先生と後で話してみると、やはり上下の年代に挟まれるストレスは同じように感じられてたようです。

卒業生に囲まれる柏原先生。本当にお疲れ様でした!!


僕がお話ししただけでも88年度生から現在の2010年度生までの大集合!
勿論それ以上のお年の方もこられていたようで、3年前の斉藤先生の時と同じく、この洋画コースのつながりの深さを実感できる良い機会となりました。

そしてなによりも会場となった【7-23gallery】は、柏原先生が着任されたときに当時の学生たちと一緒に作り上げたギャラリーです。
当時は壁のベニヤの木目が真新しかったとのことですが、幾重にもペンキを塗り重ねられた今ではその面影が全く見えません。

そんなスペースで教員最後の展覧会を行い、そこで歴代の卒業生や現役学生に囲まれるような人物に出会え、さらに一緒に作品を展示させてもらえるような機会をもらえようとは・・・。

そんな洋画コースをこれからもよろしくお願い致します。
そして学生諸君、これからの洋画コースの歴史はあなたたちが描いていくことになります。
4月以降は僕も学外から楽しみに見守らせてもらいますね。

そして、当日イッパイイッパイの我々に変わって、来場者の対応を手伝ってくれた次期助手の田中くん(同じ名前)を始め、学生・院生のみんな、本当に有り難うございました。