2013/06/28

表現研究5 授業風景

今回は4年生の選択実技「表現研究5」の授業風景です。


現在、表現研究5では学生の作品のプレゼンが一段落し、一人一人の作品に対して皆がお勧めの作家や作品を紹介し合っています。


皆が持ち寄った画集や本を見ると、それぞれの嗜好が表れていて面白かったです。


その翌週はモスクワビエンナーレのディレクター、アンドレイさんが来られてレクチャーをしていただきました。
英語でのお話を安喜先生が同時通訳されています。



モスクワでは長い間現代美術の祭典が行われてこなかったことや、現在どのような作家がモスクワで活動されているかなど、普段なかなか知る機会が少ないモスクワの美術状況をお話いただいてとても興味深い内容でした。


講演終了後は学生の質問に答えていただいたり、作品を見ていただけて学生には良い刺激になったのではないでしょうか。

2013/06/27

特別講演会

6月24日、世田谷美術館館長であり、美術評論家として本の執筆など活躍されている、
京都精華大学の芸術学部客員教授酒井忠康先生の講演会が開催されました。
講演テーマは「震災と芸術」です。
このテーマは、日本で制作に取り組む私たちにとって、とても重要な問題です。
教室も満員!!メモをとる学生も多く目につきます。
酒井先生は近.現代美術を専門に研究されています。
講演で紹介して下さった『幕末明治の美術』という著書は岩波現代文庫から出版された最新作だそうです。

 
先ず、スライドに映し出されたのは、15世紀に活躍したネーデルラントの画家ボシュの作品です。 ボシュやデューラーなどが活躍した時代にアメリカ大陸は発見されました。
時と共に画家は、予想を超える地球規模の変化に対応し、創作に励んできたようです。
震災後の私たちに取って、制作に向かう心構え、そして何よりも活力を与えてくれます!

また、日本の画家では小林清親、安田雷洲など戦争や震災をテーマに描いた画家も紹介して下さいました。

 最後に学生たちへのメッセージとして、美を感じる心を養うことの大切さを語って下さいました。
日々の地道な制作のなかに、人としてより良く生きる手がかりがあるようです。

講演の後、酒井先生には洋画の大学院にお越しいただき、貴重なお話はもちろんのこと、作品へのアドバイスもしていただきました。
ありがとうございました。

2013/06/25

造形演習5授業風景 その2

4年生前期に選択可能なオープン科目「造形演習5」の授業風景その2です。
今回の発表者は4年生の浦田さんと高原くん。


浦田さんは宮沢賢治の「猫の事務所」をモチーフに、場面に合わせた作品を制作しています。
シンナープリントや油彩とテンペラの混合技法など、様々な方法を取り入れながら制作を試みていました。



「猫の事務所」のあらすじを聞くと、色々と想像が膨らんで作品に愛着がわいてきます。

清水さんからのアドバイスは主に技法について。
卒展に向けてどのように進めていくのか、少し明確になったようです。



続いて、この日2人目の発表者は高原くんです。




高原くんはgoogle mapの航空写真を使って、実際に肉眼では見れない視点からの風景を描いています。
手前から奥に向かって制作した順番に展示していて、奥に行くに連れて少しずつ画面も変化していました。

こうして並べると、自分の考えがどのように変化してきたのかが客観的に見れるのではないでしょうか。


高原くんにはコンセプト面でのアドバイス。
上手く言葉に出来ていなかった部分を整理してもらえた様子でした。

それぞれのアドバイスを活かして、次の作品を頑張って下さい。

2013/06/24

展覧会情報


洋画コース二回生の西尾美理さんが参加する展覧会情報です。

「スプラウト」

日程 2013年7月23日(火)−7月28日(日)
時間 12:00〜7:00PM(最終日6:00PM)
会場 ギャラリー16
◎協力 徳永芳子/関西造形教育研究会

ギャラリー16
〒605-0021
京都市東山区三条白川橋上ル石泉院町394戸川ビル3F
℡075-751-9238

2013/06/19

造形演習5授業風景 その1

4年生の前期に選択可能な科目「造形演習5」の授業風景です。

「造形演習5」は版画コースの授業になりますがオープンクラスになっているので、他コースの学生も受講することが出来ます。
講師は写真作品の研究や、現代美術の批評を行っている清水穣さん。
洋画コース以外の方から作品へのアドバイスがもらえる貴重な機会です。


今年の洋画4年生の受講者は6人。
写真は4年生の中塚有莉美さんの発表の様子です。



中塚さんは水彩絵具や色鉛筆を使って抽象的な画面を描いています。
色鉛筆で細かく描き込み、水彩でぼかして広げるという工程を何度も繰り返しながら、画面の外に向かってイメージを広げていきます。


最近始めた作品なのでまだまだ未整理の部分がありましたが、清水さんとのやり取りの中でアドバイスももらえ、少し整理も出来たようです。



翌週は洋画2人目の発表者の栃岡さん。
彼女は布などに鉄サビを定着させて作品を作っています。


奥はブルーシートに鉄サビを定着させたもので、手前がその時に使った鉄になります。


こちらはカーテン布全面に鉄サビをつけた作品。
厚めパネルにマウントすることで、側面に回り込む面白さと物質感も出ました。


他にも、これから野外で試す作品のドローイングなども一緒に展示してのプレゼンでしたが、やりたいことが多く、まだまとまっていない様子でした。

自分がつくった作品、これから作りたい作品をどのように話せば伝わるのか、場数を踏んで整理していくのは大切なことですね。
2人が清水さんからのアドバイスをどう活かしていくのか楽しみです。

2013/06/18

展覧会情報


洋画助手田中真吾さん、版画助手芳木麻里絵さん、洋画実習アシスタント馬場佳那子
三人による展覧会の情報。

日程  2013年6月25日[火]ー6月29日[土]
時間 12:00ー19:00
会場  7−23ギャラリー 京都精華大学7号館

京都精華大学
〒606-8588 京都市左京区岩倉木野町137

展覧会情報

 二回生の鈴木佳純さんが参加する展覧会情報です。

第12回 埼玉独立展

2013年7月2日[火]〜7月7日[日]
時間 10:00〜17:30(最終日16:00まで)
会場 埼玉県立近代美術館一般展示室1
所在地 さいたま市浦和区常盤9-30-3
 

立体表現



2年生の合評をご紹介。
前期二回目の課題は「絵画から立体へ」
洋画コースでは表現の幅をより広げるために立体表現に取り組みます。

絵画と立体の違いとは?絵画を立体へと展開するとどうなるのか?など、絵画に親しむ洋画コースの学生だからこそ向き合うべき問いです。

展示空間も作品を見せる上で重要です。
作品の設置方法からこだわり、準備万端!!
真剣な面持ちの学生たちです。


今回展示された作品を抜粋してご紹介。
この作品は技法がとてもユニークでした。絵具にボンドを混ぜ合わせ泡状にし、その泡を繰り返し重ねて出来上がっています。





凧糸を使って編み上げた作品
ガーゼのような薄手の布をひだ状に重ね合わせた作品

この二つの作品は、単調な作業を繰り返しながら素材と関わり、そこからカタチを紡ぎ出しています。



紹介した作品以外にも力作は多く、全て紹介できないのが残念です。
 今回の立体の課題。素材に対して柔順な態度で向き合えているようで、一年次課題の石を砕いた絵具作りの影響でしょうか。
課題ごとに成長して行く洋画の学生たち!
今後の作品展開に期待が高まります。




2013/06/14

1年生 絵具作り

現在1年生は木炭デッサンが終わり、オリジナル絵具づくりを行っています。

大学の敷地内から取って来た土やレンガ、陶器の破片などを擦りつぶして顔料を作り、一から絵具を作ってみる課題です。

その課題の合間を使って、絵具メーカー「クサカベ」の岩崎さんにレクチャーを行っていただきました。



市販されている絵具が何から作られているのか、どの様な毒性が含まれていて気をつけなければならないのか、 普段当たり前に使っている絵具の以外な一面を教えていただけます。


 実際に絵具に加工される前の顔料や、1つ1つの顔料の性質の違いなどを実物を見せてもらいながら聞くことが出来て、学生たちにとってはとても勉強になったのではないでしょうか。



そして、二日目は顔料、展色材、練り棒など用意していただいた道具を使って、実際に市販されている絵具と同じ色を自分たちで作ります。
色はの三色。


本来は機械でやる工程を手作業で行うので結構大変、、、
ですが、2人一組になって楽しみながら作業を進められたようです。



練り上がった絵具をチューブに詰めて完成!
手についた絵具が努力を物語っています。

自分で作った絵具を使って、次の課題も頑張って下さい。

2013/06/12

オープンキャンパス

6月8、9日の二日間
京都精華大学ではオープンキャンパスが開催されました。

京都はただいま梅雨です。
洋画の教員と学生たちは天候を心配しながら、今回のオープンキャンパスに向け準備を進めてきました!!

 そして、当日は、、、
天気を味方につけ、、晴天です!!
ゆっくり、心地よく洋画コースを探訪していただきました。

受付では洋画の学生が丁寧に催しものなど説明します。
オープンキャンパス初参加の人も安心!



 会場の壁には、昨年度の一般入試、公募推薦入試、AO入試の合格者作品を展示しました。

 そして、メインイベントの授業体験ワークショップでは、セットされたモチーフを油彩、あるいは木炭で描きます。初心者の方にも基本からわかりやすく指導しています。
また、八月のAO入試の模擬体験ができ、直接教員から受験勉強に向けてのアドバイスを受けられます。
皆さんが不安に思ていることを解消しますよ!

時間は無制限です。朝から夕方までじっくり油絵を体験していただけます。


そして、 こちらはテンペラ画の体験コーナーです。
油絵よりも古い古典技法で、普段の授業でも好奇心旺盛な学生に人気の授業です。
こちらでも、先生がいちから丁寧に解説します。


洋画のギャラリーでは、学生による作品展を開催。
二年生の抽象絵画の課題作品と 今年入学した一年生の木炭デッサンを展示しました。


来場して下さった皆さん、ありがとうございます。
次回のオープンキャンパスは7月27日(土)28日(日)です!!
洋画一同お待ちしております。