2011/06/06

1年生授業風景【絵の具制作】




イーゼル・木炭デッサンの合評を終え、今週から本格的な『絵の具制作』が始まりました。

この課題では、実際に油彩を制作する前に、絵画の素である『絵の具』を顔料から解き明かしていこうというものです。






例えば一般に『茶色』と認識している色の中で『バーントシェンナ』というものがあります。

この『バーント』『焼く』という語義であり、『シェンナ』はイタリアのトスカーナ地方の都市シエーナ(siena)から由来しています。


つまり、『バーントシェンナ』という絵の具の名称は『シェンナの土(顔料)を焼いたもの』という説明となります。

また、焼かずに生の土のまま使用したものを『ロー(生)シェンナ』といいます。



そこで今回の課題では、皆さんに学内の土等の顔料を採取してもらい、オリジナル絵の具、


『ロー精華・バーント精華』を制作してもらいます!






土の色が徐々に変わっていく過程を興味深く見守る生徒達。





精華内で採取した土を

 乾燥 → 不純物を除去 → 乳鉢で粉砕

という過程を経て顔料としての純度を向上させます。

その顔料をそのままメディウムと練り合わせると『ロー精華』となります。


その顔料をフライパンで焼くと…






このように色が変化していきます。

これをメディウムと練り合わせると『バーント精華』の完成です。

顔料によって変化は様々で、色んな顔料を焼いてはその変化を楽しんでおりました。






焼く時間によって1つの顔料から数色作る事が出来ます。

上の写真の3色は全部同じ土から作られました。






暑い中で火を使う作業ですので、大変かと思いますが

頑張って素敵なオリジナル絵の具を制作して下さい!