イーゼル・木炭デッサンの合評を終え、今週から本格的な『絵の具制作』が始まりました。
この課題では、実際に油彩を制作する前に、絵画の素である『絵の具』を顔料から解き明かしていこうというものです。
例えば一般に『茶色』と認識している色の中で『バーントシェンナ』というものがあります。
この『バーント』は『焼く』という語義であり、『シェンナ』はイタリアのトスカーナ地方の都市シエーナ(siena)から由来しています。
つまり、『バーントシェンナ』という絵の具の名称は『シェンナの土(顔料)を焼いたもの』という説明となります。
また、焼かずに生の土のまま使用したものを『ロー(生)シェンナ』といいます。
そこで今回の課題では、皆さんに学内の土等の顔料を採取してもらい、オリジナル絵の具、
『ロー精華・バーント精華』を制作してもらいます!
土の色が徐々に変わっていく過程を興味深く見守る生徒達。
精華内で採取した土を
乾燥 → 不純物を除去 → 乳鉢で粉砕
という過程を経て顔料としての純度を向上させます。
その顔料をそのままメディウムと練り合わせると『ロー精華』となります。
その顔料をフライパンで焼くと…
このように色が変化していきます。
これをメディウムと練り合わせると『バーント精華』の完成です。
顔料によって変化は様々で、色んな顔料を焼いてはその変化を楽しんでおりました。
焼く時間によって1つの顔料から数色作る事が出来ます。
上の写真の3色は全部同じ土から作られました。
暑い中で火を使う作業ですので、大変かと思いますが
頑張って素敵なオリジナル絵の具を制作して下さい!